シンポジウム「森を走ろう」  平成22年12月26日立正大にて 

――――アスレティックアウトドアスポーツの現状と課題から――――――

基調講演 「アウトドアスポーツの歴史に学ぶ」 村越真(JOA専務理事・静大教授)
パネリスト:鏑木毅(トレイルランナー)、田中正人(アドベンチャーレーサー)、杉本憲昭(神奈川県山岳連盟副会長・北丹沢43kmトレラン事務局長)、番場洋子(オリエンテーリング競技者)

○基調講演(村越さん)

人は長距離を走るために体が進化してきた

「なぜ人間が動物を捕らえられるのか」  立証するために英国で 22マイル(約35km)で 人間VS馬で競争したところ、29勝2敗で人間が買った。なぜか、「距離が長くなればなるほど、人間に有利になる」 馬の持続力は約40kmで馬は無理をしない。人間は発汗能力=身体冷却能力が進化して長く走ることができる。暑熱下でも長距離を走ることができる。動物は暑さに弱いので「長距離を走らせて、疲労困憊させて捕獲する」

猛暑こそが捕獲のチャンスであった。動物は「スポーツ的な持続力はない」

競技的持続力(クローズド) 一定距離を出来るだけ早く走る

基本的持続力(オープン)  明確なゴールはなくゆっくり長く走る、楽しい、遊びを意識 疲れが少ない

かごかき・・・・1日50kmくらい走るほどの健脚であったと言われている

●エリートランナーは「基本的持続力のトレーニング」を行っている

遅筋繊維・・・ローパワーの筋肉エンジン    速筋繊維・・・ミドルパワーエンジン

持続力トレーニンブはこの2つの繊維を「どうバランス良く使うか」にかかる

そのためには「中抜けトレーニング」により持続的トレーニングを行っている(中抜けとは、最初と終わりを一所懸命トレーニングして、途中の真中は手を抜くトレーニング)ケニアのランナー ベーシックトレニーング 80%   高強度トレーニング 20%  (パレード80:20の法則)

社会の成り立ち 20%の金持ちが社会全体の80%を握っている、人気取り扱い商品の20%が全体の80%を占める

20%の高強度トレーニングが全体のパフォーマンスを向上させる

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○鏑木さん   元々長距離ランナーである。箱根駅伝の選手を目指していた。ウルトラレースは世界的には100マイルが標準となっている。

「旅」というふうに考えるとウルトラレースは矛盾しない。年間を通じて「UTMB」(160km、累積標高差9400m)を重視している。

このレースのために、フランスで9ヶ月間のトレーニングをしている

1)最初の4カ月間  長くゆっくりした距離を走るための、体脂肪を燃やすための体つくり(心拍計をつけてトレ)。

220−年齢×0.7=心拍数

体脂肪の量は3〜4kg=モンブランを走るのには十分(3回まわれる位)

使えるための体を徹底的に作り上げる。

糖エネルギーでは足らなくなる

●体脂肪を燃やす練習をたくさんする

走るだけではなく歩きをいれてもOk

ロードを走る時でも「体を垂直方向に上げるトレーニング」をする(水平+垂直方向)

◎階段の上り下りがベター(2段抜かしの練習もする)足のじーんとする感覚を一日に何回も作る→足作りに有効」

トレッドミル  傾斜をつけて30〜50分間位 無理しない速度で調整しながら走る

BORN  to  RUN」 実家が農家であったので「子供のころは、外で暗くなるまで遊び廻った」

●リディアードのトレーニング「チャンピョンへの道」 1週間100マイルを丘や砂丘を走る

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○山西哲郎(立正大教授) 元箱根駅伝選手

軽いジョギングを徹底的に練習する。早歩きより少早い程度で(会話ができる速さ)

トレッドミルで傾斜をつけて、歩く

水泳3000m 上半身強化の練習

競技者のピーク年齢   40〜50歳(50歳に近い方) NYマラソンデータから

鏑木さん 42歳

UTMBでは 2007年 イタリアの59歳のランナーが優勝

「辛い辛いと思っていると、レース自体が一層辛くなる」(ネガティブ)

「辛くても苦しくても楽しい」とアクティブに思うようにしている

山西さん  「森(山)の中にいると、走り方が良くなる」

 

 

小形定雄(文責)